大切なもの



着替えて体育館に戻ると、既に見知った部員は準備体操をしていた。



「矢野ー!
早く準備体操しろ!」

「はいっ」




目の端に必ず捉える千湖の姿。
いつも尽くしているけれど、部活中は尽くされてる感がある。


今だってほら、僕が飲むスポーツドリンクを作ってくれている。

それが僕のだけじゃないっていうのが気に食わないけれど。


まぁ、いい。


部活のマネージャーだし。
……それが仕事な訳だし。

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