大切なもの




――…っ、届く!!


指先に当て、防いだ。



「千鳥、ナイス!!」



さっきのは危なかった。
僕は部長をマークして、ボールが来ないようにした。
やはり、一番の決定力は部長だから。



「……野花!パスっ!」


させねーっ!


これに勝ったらこのチームで初めて試合に出れる。
小学生の時みたいに、千湖の応援を受けて、ゴールを決めたい。



「なっ!!」



奪ったボールをドリブルしながらゴールを目指した。


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