大切なもの
一人でここに居れば、楽勝だなんて思っていたら、
「ちぃ君、千湖も一緒に居る!」
ちいこは木をゆっくり登ってきた。
「馬鹿!
ちいこが来たら見付かっちゃうだろ!」
「やだ!!
ちぃ君と一緒に居る!!」
ちいこが大きな声を出した。
「千鳥見っけ!
千湖と一緒とか、ヤラシー」
――…見付かった!
それより、
「ちいこのせいで見付かっただろ!?
また変な事言われたし、あっち行けよ!!
ちいことはもう遊ばねぇ!!」