大切なもの



どこに手を置いて良いのかわからなかった。


初めて感じた千湖は、小学生の頃とやっぱり変わっていた。


男女の差というのかな?


細くて、柔らかい。


出来るなら触り続けたいとか思ったけど、そんなのただの変態だよな。


どのくらいそうしていたのか、千湖が僕の肩に置いた頭を上げるまで続いた。


「……もう、いいわ」


ちょっと残念。


「わかった」


千湖の顔を見ると嬉しそうに見えて、僕も嬉しく思えた。
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