大切なもの
おばさんは軽く千湖の頭を叩いた。
「いたっ!」
おばさんじゃなければしばいてたのに。
「ごめんねー?
こんな傲慢な子嫌よね」
「傲慢って何よ!!」
高嶺家は相変わらず明るくて良い家。
「傲慢でも構わないから……良いんです」
僕はどんな千湖でも好きで居られる自信があるから。
「なっ!!」
「朝からあついわねー!」
ヒューヒューとか言われながら、僕達は朝練に向かった。
その間、千湖は赤くなっていて可愛かった。