大切なもの


おばさんは軽く千湖の頭を叩いた。


「いたっ!」


おばさんじゃなければしばいてたのに。


「ごめんねー?
こんな傲慢な子嫌よね」

「傲慢って何よ!!」


高嶺家は相変わらず明るくて良い家。


「傲慢でも構わないから……良いんです」


僕はどんな千湖でも好きで居られる自信があるから。


「なっ!!」

「朝からあついわねー!」


ヒューヒューとか言われながら、僕達は朝練に向かった。

その間、千湖は赤くなっていて可愛かった。
< 73 / 103 >

この作品をシェア

pagetop