大切なもの



「何これ」


中に入っていたのは手紙の束。


「我が校のファンクラブに所属している子達の想いです!」


……ふぁんくらぶ?


「私はファンクラブ会長なので、代表して参りましたっ!」


えー、要らない。


「悪いけど、持って帰って。
間接的な物とかまで……無理だから」


それにだ。
斜め後ろに居る女王様の機嫌が右斜めに急降下してて大変。


「……そう、ですか」


落ち込んだ様子の子を心配するより、千湖の機嫌の方が心配だ。

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