大切なもの



「なら、直接的に言うなら許されますか!!?」


掴み掛かりそうな勢いの子から避ける。

その勢いに負けてしまいそうになる程の必死さが恐い。


「教えてくださいっ!」


また来る。



その時だ。
千湖の苛々が女の子に向かった。


「いい加減にしなさい!!
私の千鳥に何の用よ!!」


“私の千鳥”
ここでにやけたらダメだよな。
カッコ悪いよな。
……堪えろ。


「あ、あなた!
千鳥様のなんなんですか!!」


まさかの様付け。
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