ちっさいオッサンの奇跡
家に帰ると、置き去りにされた本命。
ラッピング用の袋に付いてきたメッセージカードに何の気なしに書きなぐった。
“大好きだった。”
書いて実感する。
あたしはアイツが大好きだった。
アイツはもう人のものだけど、あたしはアイツが大好きだった。
そういや、昨日はそれっきり、ベッドに籠ったんだっけ。
ご飯も食ってないや。
そんで、起きたら、
「お主、相当後悔してるの。」
こいつが居たんだ。
ちっさいオッサン。
ヨンタさん。