ちっさいオッサンの奇跡
「あれ?のどか、おはよ。
寝坊ー?」
「おはよー。
ちょっとあってね。」
クラスメイトと適当に挨拶を交わして席につく。
次の時間は日本史。
みんな睡眠学習に励む時間だ。
「お主、無視は良くないぞ。
妖精は寂しいと死んでしまうんだぞ。」
“独り言みたいになっちゃうだろ。
てか、ウサギみたいなこと言うな。”
日本史のノートで筆談。
ヨンタの姿はみんなに見えてないんだから。
「おー。
ちゃんと考えておるんだの。
それで、何故に奴から逃げたのだ?」
“たぶんあたしのチョコだってバレてるから。”
「バレてないかもしれんだろう。
一旦ちゃんと話してみたらどうだ?」