ちっさいオッサンの奇跡
「うーちゃん、自分で行けばいいじゃん。」
うーちゃんとは我らが生徒会長、偉そうでお馴染み宇野敦のことだ。
「お前なぁ、オレ、会長だよ?」
「だからなんだよ?」
「会長は一番エライんです。」
「だからなんだよ?」
「いや、だから、一番エライ人はエライんだよ。
お前らを顎で使える券があるんだよ。」
「だからなんだよ?」
「あの、お願いします。
探しに行ってください。」
「めんどくせーなぁ。」
偉そうでお馴染みだが、あたしはそれを許したことはない。
「のどか先輩、相変わらずですね。」
何故ならあたしが一番偉そうだからだ。