羊の皮を被った狼。
「かーいーりせーんぱい!お疲れ様です!」
「はるちゃん!」
部活が終わり、帰ろうとしていたらはるちゃんがひょっこり現れた。
部活で疲れてたけど、この笑顔を見たらそんなことどうでもよくなる。
「はいっ♪喉痛めちゃいけないから、どーぞ!」
手にははちみつレモン、ピトッとアタシの頬にくっつけるはるちゃん。
か、かわいすぎる!
「はるちゃんかわいいー!」
アタシの腕にすっぽり入るはるちゃんをぎゅうっと、抱きしめる。これはある意味アタシの日課。
「浬先輩は元気だな~」
アタシの背中を優しいぽんぽんっと叩くはるちゃん。
元気なのははるちゃんがいるからだよ!
「(ふふふ…)」
脳天気なアタシは黒い笑みを零してるはるちゃんに気づきもしなかった。