君のちょこは、もうない。
ひとやものに執着したり捕まったりしなさそうな、例えば、近藤が恋をしていることなんて、あたしを含めて誰にも想像もつかないような、そんな男の子だった。

もう一度、気づかれないように後ろを振り返る。

近藤は大胆にノートに消しゴムをかけているところで、あたしは紙が破けてしまわないか少し心配になる。

時計を見ると、あと20分は残ってるようだった。

小さく深呼吸する。



あたしが近藤に告白されてから、もう3ヶ月が経とうとしていた。
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