ざけんな!〜イケメン教師VSぽっちゃり生徒〜
悠陽と他愛もない話をしながら歩いてると、目の前に白い高級車が停まった。
運転手の人が降りて、後部座席のドアを開ければ、50代の、綺麗で、上品な女の人が降りて来た。
私は悠陽を見上げた。
悠陽は私を見ている。
「色七愛陽さん、ですわね?」
…えっ;;
「私、ですか…?」
てっきり悠陽に用があると思ってたのに。
戸惑いながら返事をすると、赤く塗られた唇を、開き、「そうよ」と言われる。
「貴方は?」と、私は失礼ながらに訊ねる。
「喜多見日和ーヒヨリーです」
「「“喜多見”…」」
私と悠陽は、顔を引きつらせながら、元ちゃんと同じ苗字を呟いた。