ざけんな!〜イケメン教師VSぽっちゃり生徒〜
唇を尖らせる私に、元ちゃんは「どうしたんや」と頭を撫でた。



「…そうやって、私以外の子の頭も撫でるんか?―――あっ」



…やってしもーた!;;

つい本音を口にしてしまい、私は口元を右手で押さえて俯く。

元ちゃんは「そうなや」と言う。

キリキリと痛む胸。

悲しみに包まれた。



「せやけど…、教師生活7年目で、こんなにも生徒の頭を撫でたのも、撫でたくなったのも、お前が初めてやな」



「ホンマに…?」



私の頭に手を乗せたままの元ちゃんを見上げると、「これは嘘ちゃうからな」と言って、体育館へと消えて行った。



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