美形x平凡 --BL



そう呼ばれた瞬間、美琴は今まで感じた事の無い感覚に覆われた。


心臓が爆発しそうなほど動き、血液が身体中に染み込むような感覚。
もっと葵に名前を呼ばれたいとさえ思う。


「もう一回、呼んで」

「…?みこと…?」

「うん。…葵」



美琴は満足そうに微笑み、葵の頭を撫でる。
そして足を屈ませ、廊下に散らばった資料やら段ボールやらを拾い集め、軽々しく持ち上げた。



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