美形x平凡 --BL
「葵ったら寝すぎだよお。もうお昼だって」
「えっ、…うそ…」
あまり昨日の記憶が無かった。
うろ覚えだけど、昨日は途中で意識が途切れたような気がする。
それより、屈託の無い笑顔で近づいてくる美琴に、恐怖を感じる。
目を泳がせる葵を見て、美琴はふ、と息を漏らした。
「…そんなに分かりやすく怯えて… やっぱりかあいいなぁ…」
つ、と頬を親指で撫でられ、その感触を心底気持ち悪いと思ってしまった。
出会った瞬間は綺麗な人だと思えたのに、経った一時の出来事でこうも変わってしまうなんて。