Fahrenheit -華氏-
■Game(ゲーム)
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じー……
俺は柏木さんの横顔をじっと見つめた。
同じようにして佐々木も、手を止めて柏木さんをじっと見つめている。
柏木さんは相変わらず自分のパソコンにかかりきりだ。
その手を止めて、
「あの……お二人とも…私に何か用が?」
「や。今日も可愛いなぁって思って♪」
俺はへらへらと笑顔を浮かべた。
「そうそう」
佐々木も慌てて頷くとにっこり笑った。
「部長、セクハラですよ」
ガーン……
セクハラって…
俺たち三人がファーレンハイト社について知ってからもう一週間近く経つ。
この一週間で、このやり取りを一体どれぐらい繰り返しただろう。
だって…可愛いんだもん。
今日は淡いピンク色のシフォンブラウスに、同系色のパールを二連重ね付けして、ボトムは細身のジーンズ。
おまけに髪をハーフアップにしている。
くっそう…今日も俺の心をかき乱しやがって。
っていうか、もう夏が近づいてるからだんだん薄着になってきている。
いいよね♪女の子の薄着って。
そそられる。