Fahrenheit -華氏-


「大好きだっ!」


大きな声を出して、俺も瑠華を抱き寄せた。


そのままの流れで、口付けを交わす。


浅く…深く……


ヒールを脱いだ瑠華と俺の身長差は30cm程。俺はちょっと屈んでいたが、それでも瑠華は首が苦しそうだった。


俺は今まで割と背が高い女としか関係を持っていなかったから、ちょっと戸惑う。


背が高い女の方が好みだったと言えばそれまでだけど、瑠華はそれ以上に顔が超好みだったんだ。


もちろん今は顔だけじゃないけど♪


俺は唇を離すと、瑠華をゆっくりとソファに倒した。


「あの……ここで?」


瑠華がちょっと苦笑いを浮かべて、俺を見上げる。


前にもこんなやり取りあった。


って!俺!!どんだけせっかちよ!


ちょっと苦笑いを浮かべると、俺は前触れもなく瑠華を抱き上げた。


びっくりして目を開いている瑠華を横抱きにして、彼女の額にキスを落とす。


「んじゃ、食事の前に瑠華ちゃんをいただこうとしますかね♪」


ご機嫌に言って、俺は寝室へと向かって行った。


瑠華は俺の首に回した手にぎゅっと力を入れると、俺の頬にキスを返してくれた。






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