月影
政宗もその後すぐに帰ってきたので、三人で他愛ない話をしながら晩御飯を食べた。

「わからないことあったら聞きにこいよ」

政宗はそう言って、食事を終えると風呂に入った。

「うん、わかった」

深幸は部屋に戻りノートを取り出す。
問題を解いていると、芽衣からメールがきたので内容をチェックして返信する。

「あ、そういえば…」

ふと、着信履歴を見返す。最新の着信。番号は登録されていない知らない番号から。


…まさか、ね。


最近、自分の番号を教えたのは小太郎だけ。しかも、小太郎の番号を深幸は知らない。

「あ、でも、携帯持ってないって言ってたよな、確か」

やっぱり違うか、と思ったものの、もし、携帯を買って電話してきてくれたのだとしたら?そう思うと、ドキドキが止まらなくなってきた。

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