月影
朔
1
「もう帰ろうかな…」
深幸は携帯のディスプレイに表示されている時間を見ながら、小さくため息混じりに呟いた。
時刻はすでに21時を回っている。
深幸の通っている予備校の入り口の電気も消されて、辺りの町のネオンのみが眩しく輝いていた。
「興味もないのに、行くとか言わなきゃよかったよ」
携帯をカチカチといじり、1通のメールを送信する。
きょろきょろと辺りを見回して、待ち人が来る気配がないと悟ると、そのまま立ち上がり、スカートについた泥を軽く払った。
と、携帯がブルブルと震える。
確認してみると、待ち人からの返信だった。
『仕事がおしてて遅れる』
やっぱり。
そう、小さく呟くと、深幸はまた、カチカチとメールを打ち込み、送信した。
返信を待たずに、携帯を鞄の中にしまうと、その場を後にした。
深幸は携帯のディスプレイに表示されている時間を見ながら、小さくため息混じりに呟いた。
時刻はすでに21時を回っている。
深幸の通っている予備校の入り口の電気も消されて、辺りの町のネオンのみが眩しく輝いていた。
「興味もないのに、行くとか言わなきゃよかったよ」
携帯をカチカチといじり、1通のメールを送信する。
きょろきょろと辺りを見回して、待ち人が来る気配がないと悟ると、そのまま立ち上がり、スカートについた泥を軽く払った。
と、携帯がブルブルと震える。
確認してみると、待ち人からの返信だった。
『仕事がおしてて遅れる』
やっぱり。
そう、小さく呟くと、深幸はまた、カチカチとメールを打ち込み、送信した。
返信を待たずに、携帯を鞄の中にしまうと、その場を後にした。