月影
「で?君が政宗の妹さんなのか?」

政宗が少し席を立ったところで、大将に聞かれる。
今度は目の前にコハダを置かれた。
それを食べてみるがやはり美味しい。

「そうです。よくわかりましたね」

少し驚いた顔をする。

「彼が女の子連れてきたの、初めてだからね」

笑う大将に、深幸は少し首を傾げた。

「え?それがなんで妹になるんですか?」

不思議そうな顔をする深幸に、大将は内緒話をするように、小さな声で言った。

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