月影
コンビニでおやつを買い、家に戻った深幸は、気を取り直して参考書と向きあった。

時々、おやつを食べながら参考書を進めていくのだが、さっきの楓達のことが何度も頭に浮かぶ。


…いいなぁ、彼氏とか。


欲しくないわけでも、ましてや男の子に興味がないわけでもない。
今は受験生だから、いらないとは思っていたがそれでも、彼氏と一緒に勉強するんだ、なんてことを聞いたりすれば、羨ましいと思うし、自分もそんな相手がいてくれたらな、とも思う。

はぁ、とため息をつき、手に持っていたペンを、ノートの上に放った。
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