猫の手も借りたい
「昔の写真が出てきたんだが、じいさんが誰と写ってるか分かんないんだよ。」
「モノクロ写真だろ?昔のじいちゃんってどれ?」
雄大が悟の手から写真を受け取り眺める。着物を着た子供、またはモノクロ写真が珍しいのか、しげしげと見ていた。
「小さい方の男の子が私だよ。」
「じいちゃんかわいいね~。で、周りの二人が分かんないんだよね?只の友達じゃないの?そんな気にしなくていいんじゃない?」
雄大の言う通り只の友達なのかも知れない。なら覚えていてもおかしくないはずだ。一緒に写真を撮るほど仲が良かったのだろう。