猫の手も借りたい
昼食はにくじゃがだった。孫娘の葵は彼氏とデートらしく、私、悟、雄大、裕子さんの4人で食べた。妻は1年前に亡くなっている。
そそくさと食べて、縁側に座る。私の定位置だ。そして、その隣はペットの猫のゆずとみかんの定位置だ。
ゆずは三毛の老猫。みかんはまだまだ若い黒白だ。私が座るとどこからともなく2匹がやってきて隣に座る。春の暖かな光が私たちを包み込む。
「じいちゃん、何で倉掃除止めたの?俺また暇になっちゃった。」
雄大がゆずを膝に乗っけながら隣に来た。
「毎日毎日家にいて、お前も葵みたいに恋人とデートでもしてこい。」
「痛いこといわないでよ。最近別れたばっかなんだって。それよりさ、なんで?なんで中止したの?」