ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
ヤンキー彼女
◎優衣




「2年が調子こいてんじゃねぇぞ!?」

「お前ホントに強いわけ?」

「てめぇにトップはとらせねぇ!!」






めんどくさい。




トップとか、興味ないし。





あたしはね…。





「聞いてんのか!?」

「…聞いてるっつーの…。」

「ぶっ殺す!!」





あたしは…。





「あたしは!!普通の女の子になりたいの!!」





倒れてる3年を見て、あたしはそう叫んだ。





一瞬であたしに負けるなんて弱すぎ。





「はい、お疲れさま。」

「汐莉…。」





横から拍手しながら出てきた、親友の河原 汐莉。






「なんでこうなっちゃうの!?あたしは普通がいいのに〜…。」

「アンタがケンカ強すぎだからじゃん。マジでトップ行けるくらい。」

「だから、興味ないって。」

「そういうのが余計ムカつくんじゃない?」

「はぁ…。」






あたし、麻野優衣は中学時代、そうとうな……いわゆる、ヤンキーだった。





3年を差し置いてトップになっちゃったあたし。





毎日狙われて、めんどくさくなった。





だから、普通がいい。





でも入った高校はやっぱり不良高校で…。





しかも女子校っていう…。




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