ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
キレそうになった瞬間、誰かに呼ばれた。





「優衣…キレんな。」

「駿…。」





駿を見て落ち着いた…。





「お前ら死にたくなかったら正直に言え。」

「山寺組…。」

「な?言えよ。」

「…アイツには…麻野が倒した奴のなかに、アイツの姉貴がいたこと麻野にチクるって言ったんだよ!」





…は?





「おい、どういうことだよ!?」

「お前が中学のとき、トップから引きずりおろしたのは河原ゆかり。河原汐莉の姉貴だ。」






嘘だよな…?





「知らなかったのか?しかもそいつ、お前にやられたあと、仲間にボコられて死んだって噂だぞ!」





じゃあ汐莉は…それを知ってた?




なのにあたしと居た?




どういうことだよ…。




わかんねぇ…。





「麻野〜お前最悪だな?あはははは!」

「次口開いたら…頭つぶすぞ?」

「ヤクザに楯突いたりしねぇよ…。行くぞ!!」





あいつ等が逃げていったことよりも…。




汐莉に何て言えばいいかわからなくなって…。






「優衣!!ちゃんと汐莉に聞きにいけ!」

「駿…。」

「俺もいくから。」





あたしは弱い…。




汐莉がいないと…駿がいないと…。




あたしはこんなもんだ。






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