ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎駿



奇跡だと思う。




キス止まりで済んでることが。




そして、まだ今のままでいいかと思ってることが。





「丸くなりすぎだ!つーか男としてどーよ?」

「…うるせ。」





今は仕事の帰り。




風林火山の仕事だった。





俺がキス止まりだと聞いて、3人は口が開いてる。




宇佐は呆れてる。




宇佐にはバレバレってことか…。





「…ほんまなん?」

「嘘で言えるか。」

「がっついてないとか…駿じゃねぇよな。」

「俺をなんだと思ってんだ…。」

「駿ってまだ男だよね?」

「八雲…そんな意味ありげな発言するな。」





毎度のことだけど、俺はなんでコイツらに話してしまうんだ?




たまに宇佐からもれてたりもするけど…。






「好きな女が同じ家住んどってヤバくなったりせぇへんの!?」

「あぁ。」

「ほんまに男か…!?逆に尊敬するで。」






なんでかわかんねぇ。




でもちゃんと優衣のことは女として見てるし、好き。




抱きしめたくはなるし、出来るならキスもしたいけど。




別にいつでもいいと思ってる。





「まぁ、それも1つなんじゃねぇの?」

「龍!いいこと言うな!」





さすが。




優衣がそーゆうの慣れてないし、俺らはゆっくりでいいと思うわけ。





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