ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎優衣



屋敷に着くと、部屋に向かう途中で駿に会った。





「あ…ただいま。」

「…あぁ。」





あぁ。って…。




普通おかえりだろ!





って、そこじゃない。






それだけ言葉を交わしてあたし達は歩き出した。





もう…ダメなのか?




なんで駿はあんな風になってんだ?






「はぁ…。」





着替えてベッドに倒れ込んだ。




こんなこと悩むなんて思いもしなかった。





駿がわからない。







「優衣〜いいか?俺、宇佐。」

「入れよ、カギ開いてる。」






宇佐が来るなんて珍しい。




部屋に入って来た宇佐は、いつものふざけた感じは無かった。






「カギ、かけろって駿に言われてたよな?」

「…忘れててた。」





ため息をついた宇佐は、適当に座ったから、あたしも宇佐の正面に座った。






「優衣は…今の駿どう思う?」

「ムカつく。考えてることわかんない。ってか駿じゃないかんじ。」

「そうか。」





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