ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
勢いよく開いた部屋の襖。




そこにいたのは…。





「優衣…?」

「駿とちゃんと話するために来た。」






なんか…優衣が言うと決闘みたいだな…。





でも、俺が行こうとしてたのに先越されたな…。





「まぁ、座れ。」

「あぁ。」





優衣は襖を閉めて俺の正面に座った。





「あたしは…今の駿嫌いだ!!ムカつく。」

「…だろうな。」

「…けど。あたしも悪いとこあったってさっきわかった。」

「宇佐か?」





優衣はゆっくり頷いてから下を向いた。




ったく…宇佐は世話焼きだな…。






「裕吾のこと…駿からしたらそんなに悩むことなんて思わなかったから…。ごめん。」





どう見たって悪いのは俺。





心狭すぎだし、女々しすぎ。





なのに謝るなんて優衣はやっぱりバカだ。






「なぁ、優衣。」

「なん…だ?」

「今回は俺が悪い。ごめんな?自分のことばっかだった。」

「え…。」





優衣は思ってること言ってくれたんだ。





俺も言わなきゃ男じゃねぇよな?






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