ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
共同生活!
◎優衣



「はぁ…。」





ため息をつきながら、教室に向かう。





昨日は結局、学校には戻らないで家に帰った。





あの能天気両親、『楽しかった?』なんて聞いてきやがった。





楽しいわけあるか。





あたしはもうすぐヤクザの家に行くんだぞ。





普通が遠のいてく…。






廊下では、みんながあたしを見てコソコソ話してやがる。





なにがヤンキーだ。





直接言う勇気もねぇんじゃん。






「優衣!」

「あ、汐莉。おは…」

「よー、じゃねぇぞ?昨日のこと、説明してもらえる?」

「はい…。」





あたしと汐莉は音楽室に入った。





こんなとこ、誰も授業に来ない。




教室から遠いから。




そして、あたしは汐莉に全部を話した。






「…ってワケ。」

「そうなんだ、大変だったね〜!優衣大丈夫!?……なんて、言うと思ったか?」

「だよな…。」

「アンタがあんな風に連れてかれたから、全く関係ないあたしが質問攻めされたの!!最悪だよ。何も知らねぇっての。」





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