ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎優衣



「やべぇ…。」






適当に走りすぎてかるく迷った。





…戻るか。





来た道を戻ろうと思ったけど、それも忘れたから来た方向に適当に進むことにした。







駿心配してっかな…。






誘拐されてから、駿はさらに気を張るようになってたし…。






でも、あたしだってさぁ…。







駿のことを考えながら歩き続けてると






「優衣!?」

「駿…!!」

「マジで現れたし…!」






何故か驚いてる駿。






あたしはどんな顔していいかわかんねぇよ!







「お前…何行き先もなしでダッシュで逃げてんだよ!!探すの大変だろうが!!」

「は!?…探してたのか…?」

「当たり前だろうが!!また誘拐されたらどうすんだ!!」






また心配かけちゃったのか…。




って、ハッ!






あたしも怒ってるんだった。




ドキドキにごまかされるとこだった。







「あたしだってなぁ!!」


「わかってるって。優衣のこと理解しきれてなかった。」

「…は?」

「手。お前からしたら初めてだもんな…。」






気づいてくれてた…。




ダメだ、普通に許してしまいそう。





駿が本気で悲しい顔するから…。





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