ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
つーか…許した。





だって、なんかただドキドキしてて怒ってたこと忘れそう。






駿はやっぱ大人だな…。





あたしは…ガキのままだ。







「…ずるい。」

「何が!?」

「駿ばっかり大人でずるい。わかってないと思ったらわかってたり…。一歩ひいて謝ったり…。」






あたしには変なプライドがあるから。




素直になれないし…。





「お前なぁ…それが優衣だろ?変に大人びた優衣はキモイって。」






ひどくね?





でも…やっぱそういうのが大人だ。






「大人になりてぇの?」

「あぁ。」

「じゃぁ…」






そう言った駿が、いきなり目の前にきたと思ったら、唇が触れた。





前より長く…。







「……駿!!」

「少し、大人だな?」

「うっせぇ、バカ!!」






って言ったら、優しく笑った駿はやっぱズルイ。




つーか…顔あつい…。




駿は余裕そう。






「帰るか。」

「帰る…。」

「優衣。」

「ん?」

「手。」

「…バーカ…。」






そう言って駿の手を握った。





なかなか素直に…なれねぇな。






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