ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
優衣が電話終わった瞬間、宇佐が来た。






「おい駿!!坂下が攻めてきてるみたいだ!」

「はぁ!?わかった。今行く。」






坂下は俺たちと友好関係にあったはずじゃ…?





なんでこの時期なんだよ!






「優衣、勉強だけど…」

「大丈夫♪心配しねぇで行けって!」

「ハルに見てもらえ。ハルー!よろしくな。」





俺がそう声をかけると現れたハル。




優衣は思いっきり嫌そう。






「じゃあ行ってくる。」

「鬼ー!!」






とにかく、組員を集めて坂下組のもとへ逆に向かう。






「宇佐、なんで坂下組が?」

「わかんねぇ。誰かの意思が働いてるのは確かだ。」

「敵対してる組か?」

「それが組じゃないみたいなんだよ。」






怪しいな、それ。





坂下潰して吐かせるか。






「おい!坂下!てめぇなにしてんだ?」

「おまえ等のくだらねぇ綺麗事にうんざりしたんだよ。」

「殺るのか?」

「てめぇらが殺られるんだよ!」







坂下はそこまで強い組じゃねぇからいいけど…。





「ふぅ…。おい、坂下。誰になに吹き込まれた?」

「別に…。」

「死にてぇか?」

「…………1人、だ。この世界の奴じゃねぇ。」





曖昧だな。




俺が欲しいのはそんな答えじゃねぇ。






「名前を言え。」

「…麻野優衣。」

「アホか!!そりゃ俺の女の名前だ。」

「でも確かにそう名乗って…制服も…」

「てめぇは女子高生に乗せられたのか。」






優衣のハズは絶対ない。




アイツはそんなこと器用に出来ない。





誰だ?





誰が優衣と名乗って挑発したんだ?






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