ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎駿



「アイス、結局溶けたな。」

「そうだな…。」

「明日、また買いに行くか?」

「明日は…雨かもな。」

「晴れだろ。」

「…おやすみ。」





フラフラと歩いて部屋に行った優衣。





あんな優衣は見たことがない。




弱ってる。





あの妹を送り込んだのは間違いなく青山奈津だ。




そしてそそのかしたのも。





なんとかしなきゃな。






だけど今は…とにかく優衣が心配だ。




お願いだから無理するなよ…。





ホントはずっとそばに居たいけど、きっと優衣はそれを望まないから。





優衣が居てほしいとき、俺は居ることにしよう。




優衣に怒りがわかないぶん、俺には怒りがこみ上げてくる。






「おい宇佐!」

「ノックくらいしろよ!」

「てめぇが裸だからって知るかよ。それより、やられた。」

「どうした?」

「優衣の…痛いとこ突かれた。」






俺は宇佐に説明をした。




宇佐も怒ってるように見えた。






「そうか。で、優衣は?」

「部屋だ。」

「付いてなくていいのか?」

「優衣が居てほしいと思ったら居る。今日は…休ませたほうがいいだろ。」

「そうか。」







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