ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎駿



優衣が入院して一週間。




まだ退院するとうるさい優衣。




でも鎮痛剤が切れた瞬間…





「…っ、いっ…てぇぇ!!」

「優衣!!切れたのか?今呼ぶから。」





痛みで叫ぶ。




見てらんねぇって…。




鎮痛剤を打って少ししたら落ち着く優衣。





「退院なんかまだまだ無理だな。」

「いや、する。」

「飯だって今までの半分しか食えてねぇだろ。」

「いや、食える。」

「強がるなって。」





まったく…目が離せない。




まぁ、優衣の場合入院してなくても目は離せないけどな。





「駿ちゃーん、仕事だよん♪」

「宇佐…。ふざけんな。」

「あ。」





優衣の前では言うなって言っただろうが…。




気にしてるから。





「宇佐、てめぇ面貸せ…。」

「ヤクザみたい〜……。」





一応ヤクザだって。




しかも若頭…。





「おい駿、仕事…」

「優衣は気にすんなって何回言ったらわかる?」

「わかってるけど…。」





そんなかわいい顔は反則だ。




俺は優衣の頭を撫でた。




「すぐ戻るから。書類にサインするだけ。」

「別に…すぐじゃなくていいし…!」





赤い顔して言うなよ…。




襲いたくなるだろ。





「行ってくる。」





俺は宇佐とロビーに出た。




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