ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎優衣



「来るよな…?」

「まぁ、来るな。…って、何回聞くんだよ。」

「だってさぁ…。」





あと数時間で駿の親のご到着らしい。




なんか落ち着かなくて、さっきから駿に同じ質問をしてしまう。





「なぁ、ホントにいつも通りでいいのか?」

「あぁ。」

「組の奴らみんな正装してるぞ?」

「頭だからな。」

「ラフなのあたしと駿だけだぞ!?」

「いいんだって。俺を信じろ。」





いや、信じてるけどさ…。




駿はいつもの和服で良いけど…。




あたしはいつも通りで良いって言われた。




けど、スエットはさすがにって思って短いジーパンにTシャツっていう…。





「なぁ、優衣足細くねぇか?」

「キモイ。」

「褒めてやってんだろ…。」

「おっさんかって…。」

「それは禁句じゃねぇか?」





あー、落ち着かない!!




学校は3ヶ月分休みを取ってる。




別に行っても変わんねぇんだけど、居なかったら完全避けてるだろ。





「そろそろ大広間行くか。」

「あぁ…。」

「なんだよ、大人しいな。」

「だから…!」

「だから、さっきから言ってるだろ?」

「…うん…。」






よし、もう堂々と待つしかねぇんだ!!




今こそいつも通り!!





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