ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「まぁ、あとで家族水入らずらしいから。その時ゆーっくりお話しますね?」

「性格悪そう…。」

「うるさい!」





まぁ、話し出す前にケンカの仲裁なんだろうけど。




俺と話し終えた母さんはいろんな人のとこ渡り歩いてた。





優衣を見ると、ハルと話しながらも俺をチラチラ見てた。




母さんと話してたからか?





「優衣、ハル。」

「今、ちゃんとハルに礼言ってなかったから、言ってたんだ。」

「俺もだ。ハル、いろいろとありがとうな。助かった。」

「いえ、俺は…。」

「でも、もっと自分の体も大切にしろ。俺らはお前も大切なんだ。」

「でも……はい。気をつけます。」





真面目なんだよ、ハルは。




不器用だし。




でも、だからこそのハルなんだろうな。




最近のハルは、本当に優しく笑うようにも本当に楽しそうに笑うようにもなった。




優衣効果だな。





「おい、優衣!あんまりチョロチョロ動くな。」

「えー。」

「大人しくしてろ。」

「はーい。」





マジで兄妹みたいだな。




微笑ましい…。




優衣が奪われる心配も無いし。





そのまま夜まで、大広間は賑やかだった。





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