ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「あんたのことだから信じてないんでしょ。」

「まぁ。」

「でも本当に怖いのはそこじゃない。」

「…は?」

「それを使って一番嫌なとこに踏み込んでくるの。一番聞きたくない言葉で。」





…なんだそれ。




それはケンカじゃない。





「催眠術って話しもあるけど…とにかく、注意して。」





注意してって…。




超能力相手に?





「魔法の道具でも買って盾にしろって?」

「じゃなくて!あの人は…こうやって頭を触って見るの。」

「だからさっき…。」

「そ。」





知らないうちに汐莉に助けられた…。





「優衣。優衣の中身はあんたが思ってるほど強くない。わかってるでしょ?」

「…わかってる…。」

「お願い、気をつけて。」

「わかった。」




きっと汐莉はウジウジしてるあたしを見たくないんだ。




あたしだってイヤだし!




でもアイツ倒さなくていいのか?





力は強くないらしいけどな。





それからあっという間に放課後。





今日もハル。





「ただいま〜。」

「おかえり。」





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