ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
ケンカなんかそんなもんだ。





「汐莉の話だと、頭触って記憶とか読み取る力があるんだってさ。」

「いきなりぶっ飛んだ奴が出てきたな…。」

「で、それを使って相手が一番つっこまれたくないとこついたりするらしい。」

「タチわりぃな…。」



それはケンカか?




まぁ、とりあえず話を聞く。





「でもケンカ自体は強くないから近寄らず、関わらずにしとけって。」

「優衣はどう思ってんだ?」

「あたしは…超能力なんて嘘でも本当でもいいけど、なんか超能力に負けた気がしてムカツク。」





優衣らしい答えだな。




俺でもそう言うけど。





「あたしは内面が弱いからって言われたけど…。」





だろうな。




見かけによらず弱い方だ。





「汐莉の言ってること、あたしの意地で流していいと思うか?」

「んー…。俺は汐莉なら話せば戦うことわかってくれると思うけど。」

「けど?」

「義理を通せ。お前のために助言してくれた奴をないがしろにするな。」





これは本当にマジで大事。




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