ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「じゃ、俺らは飯食ってくるから。」

「はい。」

「いくぞ、優衣。」

「おう。ハル、また後でな!」





宇佐はハルと少し話してから行くと。





「優衣、1日ハル見ててくれてありがとな。」

「あたしにはこれしか出来ない。」

「…まだ気にしてんのか?」

「…。」

「お前のせいじゃない。」





いつもみたいに、優衣の頭を撫でる。




いつもは照れる優衣が、俯く。





「優衣?」

「…なんでもない。腹減った!はやく行こう!」





なんか無理に笑った感が無くもない気が…。




ちょっと気になったけど、優衣が普通に戻るから、なにも聞けなかった。





大広間では、みんなハルの容態を気にしてる。




ハルの生い立ちはみんな知ってる。




みんなが知ってることをハルも知ってる。





「気になるなら行けばいいだろ。」

「騒いじまいそうで…。」

「バカか…!」





いつも通りの大広間。




でもこいつらも標的になるかもしれないと思うと、少し不安になった。





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