ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
次の日、朝が来ても事実は変わらない。




優衣は戻っても来ない。





「若!俺の…」

「ハル、やめろ。」





ハルは黙った。




ハルのせいなわけねぇだろ。




昨日おかしかったろ、優衣は…。





「宇佐、学校行ってくる。」

「…俺も行く。」





汐莉に伝えなきゃいけないし、リョウに会いたいし、…優衣が来てるかも。




まぁ、会えるかもって理由が一番だけど。





学校に行くと、登校中の汐莉を見つけた。





「汐莉。」

「宇佐、若頭。おはよ。優衣は?昨日教室にも戻らないで帰っちゃったみたいで。」

「…話がある。」





宇佐が、昨日の夜あったことを汐莉に話した。




汐莉の顔が曇っていく。




汐莉にとこに行った可能性は完全に消えた。





「白峰のせいね。でも優衣も優衣。出て行くなんて…。」

「悪い…。」

「なに言ってんの。一番つらいのは若頭でしょ。」





汐莉は俺の顔を見て言った。




今どんな顔してんだ、俺は…。





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