ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
汐莉に肩を叩かれた。





「しっかりしてよ。若頭。若頭が信じなかったら誰が優衣を信じるの?」

「…ああ。」

「優衣から連絡来たら、優衣になんて言われようと知らせるから。」

「助かる。」





汐莉に励まされた…。




…汐莉の言うとおりだな。




いいかげん、いつもの俺に戻ろう。





「リョウ…来てるか?」

「わかんない。」

「部外者が入っても大丈夫か?」

「あー…うちの学校なら。心配だったら職員室すぐそこだから。」

「いや、いい。」





ここはヤクザという肩書きを使わせていただこう。




この学校なら入っても山寺の評判さげるような騒ぎにはならないみたいだから。






「あいつのアジトの近くまで案内しろ。」

「わかった。裏口はこっち。」





裏口から入って、汐莉について進む。




…優衣は見当たらないな。




きっとキョロキョロしてる俺はかなり怪しいんだろうな。





「ここ。ここがカルテットの拠点。」

「ありがとな、汐莉。助かった。」

「ううん…。あたしにはこれしか出来ないし。」

「…行ってくるから。」





俺と宇佐は教室に入った。




その真ん中には悪趣味なソファー。




なんだあれ。





そして…ソファーの上には…。





「いらっしゃい、駿。」

「よく笑顔なんか見せれたもんだな、リョウ。」





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