ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
いつもの余裕な笑顔のリョウ。





「優衣が消えた。」

「へぇ。折れちゃったの?つまんない。」

「お前がなんか言ったんだろ。」

「別に?」

「教えてやる。優衣は簡単に折れない。今はきっと何かに迷ってるんだろ。何かが知りたい。」

「…あたしに聞かないでよ。」





思わずため息が出る…。




なんで俺はこんな奴に手を出したんだか…。





若い頃の俺、見る目ねぇな。





「山寺組って小娘1人探し出せないわけ?ださっ。」

「うるせぇ。じゃ、俺達は行くわ。」

「もういいじゃん。麻野さん逃げたんでしょ?」

「…じゃあ。」

「リョウちゃん、いい加減駿キレるからさ、黙れよ。」

「宇佐、行くぞ。」





俺達は学校を出た。




勝手に出入りしても本当になんもねぇな…。




車に乗り込んだ俺と宇佐。





「…おい、俺はそんなすぐにはキレねぇぞ。」

「だよねー。でもリョウちゃんちょっと本気にしてたよ。」

「バカなんだろ。」

「あはは!」





とにかく、優衣を見つけねぇとな。





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