ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「…優衣は、気持ちでリョウに勝つってさ。」

「バカじゃないの?そんなので実力埋められるとでも?」

「埋められる。だって気持ちだけであたしは駿と付き合った。」

「はぁ?」

「あたし付き合ったのなんて初めてだし、恋も初めてだけど、好きだから付き合えたんだよ。」





ちょ…




なにいきなりかわいいこと言ってくれてんの?




人がいるから抱きしめたり出来ないけど…。





「バカじゃないの!?ほんとそーゆうの聞くとイライラする!!」





珍しくリョウが感情的になってる…。





「駿に見てもらうには強くならないとダメだと思って高校に入り直して毎日ケンカしてやっとトップになって…。」

「リョウ…強いとか関係ねぇよ。俺は人の人間性を見る。」

「なんで?人が苦労してとった座を努力もしないで奪おうとする子の何が人間性よ!!」

「なっ、先に仕掛けたのはお前らだろ!あたしは普通になりたかったのに。」





確かにそうだな…。




黒田が来たとき、優衣は戦うか迷ったらしいし。





「しかも駿まで奪って…。」

「奪っ…別に奪ったわけじゃ…。」

「別に奪われてねぇよ?」





俺は誰のものでもなかったし。




今は優衣のものだけど。




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