ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
駿に頼って勝っても、それが負けだと思う。





「んー…なんかさ、一回視界が広がると、なんかどんどん広がってくかんじ。」

「良かったな。」

「うん!」






でも…そうさせてくれたのは駿なんだからな?





…言わないけど!






「おふたりさーん、夕食だよー!!」

「宇佐!声かけてから入れ。」

「なんだ、なんも起こってねぇのかよ。」





なんもって…。




起こってたらどうしてたんだよ…。




駿もあきれ顔。





…汐莉にチクってやろ…。





「全く、駿は夕方からじゃ盛れねぇのか。」

「うるせぇな!お前と違ってちゃんと時と場合を考えてんだよ。」

「昔は朝から夜まで盛ってたくせに。」

「昔の話だし、優衣の前だからやめろ!」

「別に気にしないし。ちょっと引くけど。」

「…宇佐。」

「ご、ご飯でーす…。」





あ、逃げた。




逃げ足だけははやい。






「ったく…行くぞ、優衣。」

「うん。」

「まじで気にすんなよ、宇佐が言ってたの…。」

「心配すんなよ!ほら、腹減ったからメシ!」





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