ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「あたしのこと…どこまで調べた?」

「ん?まぁ、簡単なプロフィールくらい。」

「そっか…。実はさ、あたしの今の親、ホントの親じゃねぇんだ。」

「は…?」





驚いて目を見開く駿。





ホントに簡単にしか調べてねぇのか…。





「あたしは拾われたんだよ。小6の時に。」

「小6?」

「あぁ。あたしのホントの親は小6の時、荷物を持たせて公園に置き去りにした。赤ちゃんじゃねぇよってかんじ。」





いつもなら、空笑いをするけど。





駿が真剣な顔で聞いてるからあたしもマジで話さなきゃなんねぇ。





「結構金持ちな家だったし、母親があたしをお嬢様扱いしたがったんだ。従うことしか出来なかった。歩いて学校に行く、なんて言ったら殴られた。」





あの人はあたしの為じゃねぇ、自分の為にあたしを飾りたかった。





「父親はあたしを邪魔だと思ってた。いや…いないと思ってたかもな。そのうち母親も言うこと聞かないあたしに飽きてこの街に連れてきた。地理なんて知らないから戻れねぇし。」





詳しく言うと、あたしが前にいた街の名前は知らねぇんだ。





< 46 / 374 >

この作品をシェア

pagetop