ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「墓穴掘ってるからやめとけ…。」





優衣の口を押さえながらそう言った。




「モガッ…ふぁなふぇよ!」





もがいて口から手を放した優衣。





「苦しい!ってか墓穴ってなんだ?」

「…いいから、とにかくもう聞いて回るな。」

「だって誰も教えてくんねぇし!でも皆笑うから宇佐に聞くのだけは止めた。」





これは…優衣が学習した…!?




ちょっと感動した。





「それでいい。はやく着替えろ。」

「はーい。」





なぜか満足した顔で歩いていった優衣。




意味わかんねぇけど、カワイイ。






って…俺ハマりすぎだ。




ヤバイ…。






「駿くんはぁ、ツンデレがぁ、タイプですかぁ〜♪」

「宇佐…。殺すぞ。」





後ろから耳元で宇佐にそう言われた。





「若頭が背中とられたらダメだろ?」

「何それっぽいこと言ってんだよ。マジで殺るぞ?」

「ははは!」





最近俺で楽しみ過ぎだよな?





「駿が高校生にハマるとはね?」

「自分が一番ビックリだ。」

「俺は楽しすぎてビックリだ。」





笑いながら歩いて行った宇佐。




アイツに彼女が出来たらどんなヤツでもっておちょくってやる…。





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