ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「門倉!お前が戦いたいのは俺だったよな?」

「そうだったな。でもまぁ、今は山寺を潰せれば何でもいいんだよ!」

「優衣は関係ねぇだろ。」

「そんなこと、俺には関係ねぇなぁ!」






ムカツク。




マジでムカツク。





くそっ…縄ほどけねぇ…!





その時、空気が変わった。





「お前…殺る。」

「駿…?」





駿の空気が違う。




ヤバい…。





さすがの門倉も気付いてる。






「おい、宇佐!?どうなってんだ!?」

「はははっ…門倉ぁ。お前、やっちまったな。駿をキレさせた。」





どうやらこれは駿のキレモードらしい。




でも…門倉は刃物を持ってる。






「動いたら切るぞ?山寺…。キレても意味ねぇよな?」

「…。」

「全員一歩も動くなよ!それじゃ…始め♪」





門倉のその言葉で、門倉以外の門倉組の奴らが一斉に駿に向かった。




門倉の持つ刃物が、駿の動きを制限させてる。





あたしのせいだ。





駿は殴られ蹴られボロボロ。






あたしは…コイツを緩さねぇ!!







「おい、門倉…。」

「なんだ?彼氏がやられて辛いか?ははは!」

「あたしの足の縄を外せ。」

「は?」

「足ならいいだろ?」

「まぁ…いいか。」





門倉はあたしの足の縄を外した。






それからすぐに刃物を首筋に近づけた。





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