ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
結局数分で片付いた。





「あたしの勝ち♪…ねぇ、ひとつ聞いていい?」

「……。」

「あんたらってカルテットの傘下?」

「てめぇ…やっぱ…あの人に勝つ…つもりか?」

「別に。あたしはトップなんか興味ない。でも…。」





最近カルテットの傘下ばっかなんだよな。




ケンカふっかけてくんのが…。





「ま、いいや。じゃあ。」

「待てよ…。お前はもう1人だ…。」

「はぁ?」





あたしには汐莉がいる。




これだけの人数がいるなら、チームの残りはいないはず。





「意味わかんねぇ…。じゃあね♪」





あたしは振り返らないで教室に戻った。






「汐莉〜。勝ってきた!けど、飲み物忘れたな…。」





教室に戻ると、汐莉はメシも食わないで、出てったときと同じ格好だった。





「…汐莉?」

「えっ!?あっ…おかえり…。勝ってきたんでしょ?」

「まぁな…。どうした?なんか変だぞ?」

「そんなことない。…食べよ。」






その後の汐莉は、いつも通りだけどなんか違った。





どうしたんだ?







なにもわからないまま、放課後。






今日はハルが迎えにきてる。






「ただいまー…。」

「どうした?」

「なんでもー…。」

「…帰ったら若に聞いてもらえ。」

「そうだねー…。」





汐莉のことが気になる。





なんかすっげぇ嫌な予感がする。





駿…に言っても仕方ねぇよな…。






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