キスしていいですか?

「鈴はよく何もないところで転んだりとか、よくけがをするだろう?」
「う…うん」
「それにはね…理由があるんだよ」
「理由?」
「鈴のひいおばあちゃんのひいおばあちゃんのずーっとずーっと前のひいおばあちゃんはね、悪い妖怪をやっつけるお仕事をしてきたの…」
「ある時…とても強い妖怪を、ひいおばあちゃんは重傷をおいながらも倒したんだ…」
「でもね…その妖怪は最後の力を使って、とてもとても強い呪いをかけたのよ…」
ま…まさかその呪いというものが…

「「そう、鈴の身におきている呪い…不幸体質というもの(なんだ)(なのよ)」」

「………」
「何をしても不幸、不幸一色」
「でもね…もっと悪いことがあるの…」

「不幸体質にはタイムリミットがあるのよ…」
「そのタイムミッリトを過ぎると、世界中の不幸が鈴に集中して…死んでしまうおそれがあるんだ」

え・え・え…えええええ!
いやいや、死んでしまうってなにそれ!
待って待ってとりあえず落ち着こう…
勇気を振り絞って聞いてみた、
「そのタイムミリットっていつまでなの?」

「「鈴の17の誕生日まで!」」

人間、本当に驚くと、息なんてできないんだな~って脳内でつぶやく私…
……
じゃない!

「それじゃあ私は17の誕生日を過ぎたら死んじゃうの!」

「いえ、1つだけ助かる方法があるわ」

ふう~やっぱり神様は優しいよ~

「「17の誕生日までに運命の人と誓いのキスをすること!」」


…はい?
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